第一章-2 さまよえる者たち4

 ?「あぁ、向こうもなんかもめてるみてえだな。どら焼きに何つけるっつう話みてえだけど、やっぱ新鮮な『宇治金時

に限んだろ?」

 ??「な~にいってんだ!『マヨネーズ』かけときゃ基本美味いんだよ。つうかどら焼きにはふつう何もつけんだろ。」

 この2人も、斜め上の味覚をしているようだ…。彼らもこの時代に迷い込んだ人々である、ということをのべておこう。彼らの名は『坂田銀時』と『土方十士郎』という。平衡世界の幕末から来た男たちだ。彼らも、同じように元の世界から飛ばされ、この時代に来てしまったのだ。来たのは一週間程前である。

 山本「あ、銀さんたち何やってるんですか、こんな朝早い時間に。」

 私は二人の存在に気づき、大きく手を振る。向こうもこちらの存在に気付いたようだ。

こちらに向かって歩いてくる二人は言い争いをやめたようだ。

 銀時「おう!そこの一人と二体。元気にやってるか?」

 山本「ええ、こちらは元気にやってますよ。おふた方はまたもめてるようで…」

土方「そりゃそうだろ。な~んつうか、こいつとは馬が合わねえんでな。全く、なんではるか未来まで飛ばされてくるの かわけわからん。」

その言葉に銀時が鋭く反応する。

 銀時「へっ、全くだ。な~んでこんなやつと一緒にこんなとこまで来ちまったのか。あぁ、『新八』『神楽』今頃どうしてるかねぇ。まぁ、こんな言い方をするのは少し語弊があるかもしんねえがな。」

彼は、自らの回想で『新八』と『神楽』を懐かしむ。新八 神楽

 私は、この回想に対し、非常に突っ込みたくなった。一人だけ、おかしくはないか?

 山本「んっ、ちょっと待って!回想がおかしい人が一人いるんですけど。約一名『眼鏡』になってるじゃないですか!」

 銀時「いや、銀八はこんなやつだぞ。いや、違ったようなそうじゃないような…」

 山本「いや、違ったようなって違うでしょ!眼鏡は人間じゃないっしょ!」

 土方「いや。こいつは確かにこんな見た目だ!間違いねえ、こいつが新八だ。」

 山本「いや、それおかしいですから。眼鏡は眼鏡ですから!人間じゃないですから!なんでさっきまで仲悪かったのにここだけ同調してんのあんたら!」

 朝からなんだかやかましい我々である。そんな光景をはたから見ている三人がいた。 

右はその三人の画像だ。見てみるといいだろう。あくまでイメージだけど。ジュード エルリック兄弟

 ジュード「なんだか、騒がしいですね。朝早くから元気がいいのは悪いとは言えませんが…」

 エドワード「ほっときゃいいんですよ。あんな大人にかかわんない方がいいぞ。俺達は俺達でやることあるし、先に行きましょう。」

 こうして、時空省の元気な(?)一日が始まるのであった。