時空省外伝!辻谷広行の休暇3

それから歩いて30分ほど歩いただろうか。彼の実家である道場に到着する。道場の前には、三人を待っている【スコール・レオンハート】の姿があった。三人の姿に気づいたスコールは声をかける。

 スコール「これは…辻谷さん、お久しぶりです。」

 辻谷「そういうスコールこそ、いつもみたいに暖かそうな恰好で何より。」

 そんな風に彼は言うが、もう10月末である。鹿児島といえど、さすがに寒くなる時期だ。

 スコール「辻谷さん。あなたが【メジャーリーグ】で所属しているチームが【フロリダ】にあるからか、季節感おかしくはなってないですか?」

辻谷はあっけらかんとした表情で「ははっ!そうかもしれないな!」と能天気な態度をとる。スコールは心の中でやれやれと思いながらも、いつも無表情の彼としては、珍しく笑みを浮かべる。 

 リヒター「ん?こちらの傷の青年は?」

唐突に質問をするリヒター。そう、確かに初めて彼に会うからよく知らないだろう。そんなリヒターに、辻谷はスコールを紹介する。 

 辻谷「おう!そうだった!紹介しよう。彼は【スコール・レオンハート】。よろしくお願いするよ。」

するとリヒターは凄まじい熱気を放ちながら彼と握手を一方的にやり始めようとする。

 リヒター「ほう!スコール君か!私は【リヒター・ベルモンド】よろしく!」

クールな正確なスコールは少し引き気味になりながらも「よ…よろしくお願いします…」と返事をした。

 師範「それでは、我々はそろそろ向かいの協会に入るとしよう。メンバーが集まり始めている頃合いだ!」 

 リヒター「そうですか!なら、スコールクン、いったんここでさらばだ!」

そうして、師範と熱血漢は【すごい漢協会】向かっていった。非常に暑苦しいことであった。

 スコール【参ったもんだ。またあの協会にメンバーが増えたのか…】