時空省外伝 辻谷広行の休暇 9

 スコール「まったく、ここは落ち着きというものが存在していないのか。」

そうつぶやくスコールだが、なぜだろう。あきれ顔からいつしか、いつの間にかうれしそうな顔をしている。 

 ハーメル「どうした、急に笑い始めて?」

 スコール「いや、少し【仲間たち】のことを思い出していただけさ。」

スコールは、仲間のことを考えていた。スコールは、最近メールぐらいしかやり取りをしていなかったことを思い出す。元の世界に戻れる時間があったらまた顔を合わせようと考えていたら、どうやらメールが届いたようだ。

 ゆす「スコールさん、メールが届いたみたいですね。」

 スコール「どうやらそのようだ。…さて、誰から届いたか確認してみよう。」

スコールは、誰からメールが届いたのか確認する。どうやら、【リノア】からのようだ。文面は以下のようである。

 リノア【おはろー。みんな元気にしてる?リノアだよん。さてさて、スコールはそろそろあのむさくるしいオッサン達に会いに行くと思うんだけど、その前に私が元気出してあげようと思ってメールしてみたのだぁ~。それじゃあ、ガンバレ!私のスコール。」

スコールはこのメールを見てなぜだが安心する。彼女からメールが来たのは一か月振りだからかもしれないが、余計にそう感じるのであった。

 スコール【いつも通りだな、君は。】「さて、そろそろ行く時間だ。辻谷さん。そろそろ【会合】の時間ですよ…ん?いない」

スコールは、先ほど辻谷親子がいたところを見ると、すでにいなくなっている。

 ゆす「あの~、兄はもう出ましたよ。スコールさんとハーメルさんも早くいかれたほうがいいかもしれませんよ?」

 ハーメル「そうか。それでは、俺も早くいく準備をしなくてはならんな!!!!」

やたら気合を入れているハーメルだが、なぜか白装束のうえに、背中に棺桶と卒塔婆を装備した彼の姿があった。

 スコール「えっと、なぜそのような格好を?」

 ハーメル「あの協会に行くなら、これぐらいの覚悟はいるだろう。」

さすがにそこまでの気合はいらないのではないのかとスコールはおもう。とは言え、あそこには、すごい漢がいるのだ。覚悟は必要である。