時空省外伝 辻谷広行の休暇 10

その頃、辻谷道場から歩いて5分ほどの場所では、すごい男たちが集まっていた。

 「うむ、われらが集まったのは誠に久しぶりであるな。

 師範「そうだな、拙が会合に集まったのは半月ぶりだ。」

この二人、雷電と不破師範はすごい漢協会でも古参のメンバーだ。特に、この雷電という男、中国に伝わる【大往生流】と呼ばれる拳法を使う【すごい漢】である。その拳法の腕前は、すごい漢たちの中でも特にすごい腕前を誇る。

 「そうか。俺は一応、仕事の合間を縫っていつも来ているからな。ほら、そこの面々と一緒に。」

確かに【マリク・シザーズ】という漢は、よく会合に参加しているメンバーの一人だ。ほかにも、よく参加するメンバーにはこの 二人、【アドバーグ・エルドル】と【ユリウス・ベルモンド】がいる。当然、今回も当たり前のように参加している。

 アドバーグ「今回も我々二人はこのように参加しておりますぞ。」 

 ユリウス「うむ。未来にもまだ怪物どもがいる上に、この協会はなかなか居心地がいい。そして皆、何かしらの達人だ。いい刺激になる。そうでしょう、一反木綿殿。」

 彼の横にいる一反木綿という妖怪、…いや、【すごい漢】もその言葉にうなずく。なぜ妖怪がいるのかはここで突っ込んではいけない。とにかく【すごい漢】だからだ。

 一反木綿「そりゃあ、もう、すごい人ばっかり集まっとるけん、よか刺激になるばい!更に、今日は新しかメンバーが増えて上機嫌もよかとこば~い。」

 そう、今回は全メンバーが集まることはなかったが、協会の中心メンバー6人が集まり、その上【リヒター】という新しいメンバーが加わり、そして【会長】も明日到着するとあらば、彼らの士気は当然高い。

 マリク「はは!そうだな。さて、長話もよいが、そろそろ【広行】も来るだろう。皆、準備は良いか?」

こうして皆、今回の会合に気合を入れる。特に、今回の会合はこの鹿児島で起こっている謎の【事件】を解決するために集まったからだ。協会本部のあるここ鹿児島で、彼らしか解決できないとあらば、当然気合も入る。