時空省外伝 辻谷広行の休暇 11

そんな会話を続けていると、どうやらメンバーの一人、【辻谷広行】と、つれの【ハーメル】が到着したようだ。

 辻谷「皆の者!!辻谷広行が来たぞ!!」

協会の前で聞こえるその言葉に、まず一反木綿が反応する。

 一反木綿「いや~もう、ほんとによく来たバイ。ささ、入りんしゃい。」

ネイティブな九州弁でお出迎えする鹿児島の妖怪に続き、ユリウスが扉を開ける。

 ユリウス「待ちかねたぞ、さあ、おふたがた、入りなさい。」

そうしてゆっくりと扉をあけ、二人は中へ入っていく。中へ入ると、もともとキリスト教会であった建物だけあってなかなか荘厳だ。しかし、現在はすごい漢達が占拠…いや、利用しているので違う雰囲気がするる。奥のほうへ歩くと6人の漢たちが二人を待っている。

 マリク「来たか。少し遅かったな。何かあったのか。」 

 辻谷「ええ、父と決闘をしてましたので。」

普通なら、どう答えていいかリアクションに困るが、ここにいるのはすごい漢ばかりなので問題はない。 

 アドバーグ「そうですか。やはり真の兵【つわもの】は違いますな!さて、ここで闘志のの【キタキタ踊り】を…」

突如、踊ろうとするアドバーグ、またの名を【キタキタおやじ】。しかし、その前に、突如誰かが勢い良く協会に入り込んでくる。

 「おい!お前たち!この私を置いて会合を始めようとは何を考えている!」

そうして入りこんできたのは、若い男性である。鋭い目つきをしたその男は、行きたえだえである。

 リヒター「む?だれだ、この男は?」

リヒターは初めて会うその男について、ユリウスに問う。

 ユリウス「これは【ご先祖】!こちらの方はわれらの参謀【司馬懿】殿でございます。

そう、この男こそ三国時代諸葛亮孔明】最大のライバル。【司馬懿仲達】である。彼は、時空省で働いている毛利元就室長と同じ、中国の三国時代と日本の戦国時代が混ざった世界から来た男である。