時空省外伝 辻谷広行の休暇 15-1
ゾンビ兵A「…さて、我々は先陣としてふもとへ行くこととしよう。行くぞ者どもよ!この街を恐怖のどん底へ落としてやれ!」
桜島の山のふもとに集まった西洋妖怪たちは、その言葉に士気があがる。掛け声を上げ、ふもとへ降りようとしていた。いっぽうで、さらにふもとに近いところで監視をしていたゾンビ兵の一人が、ふもとの方向から何者かがやってくるのが見えた。
ゾンビ兵B「むっ、何者かが遠くからやってきたようだな…どうやら人間らしい。こんな時間帯に来るとは、変わった人間だな。どれ、おれがあの人間を俺たちの仲間に加えてやろう。」
ゾンビ兵は、その人間のところへ行こうと少しづつ近づく。
ゾンビ兵B「ん?あの人間、どこかで見たことがあるような…。まさか、もしそいつが俺の思い当たる人間だったとしてももう死んでるだろうからな。」
その後、ゾンビ兵は、うまいことその人間の後ろに忍び寄ることに成功し、その人間の後ろから襲い掛かろうとする。
ゾンビ兵B「食らえ、人間!!!」
ゾンビ兵は、後ろからその人間にとびかかる。しばらくすると、林のふもとから叫び声がした。
その声は大軍を率いているゾンビ兵Aとその手下たちにも届く。
オオカミA「わう?何やら叫び声がした用だが、誰かもう人間をやったのか?」
隣にいたゾンビ兵Aは、叫び声のしたほうを向く。その方向を振り向くと、そこに誰かがたっているようだ。
ゾンビ兵A「ん?誰かそこにいるのか?」
ゾンビ兵は目を凝らして見てみる。ゾンビ兵ははじめ目を疑った。そこには、いるはずのない【あの男】がいるではないか
ゾンビ兵A「…待て待て、まさか、あそこにいるのは、まさか!!」
?「そう、そのまさかだ!!」
謎の男、いや、歴史上最強といわれるヴァンパイアハンター【ユリウス・ベルモンド】は【ヴァンパイアキラー】と呼ばれる【錬金術】によって編み出された鞭を振り回し、ゾンビ兵を一撃で葬り去った。
妖怪蝙蝠A「間違いねぇ!ベルモンドだ!ベルモンドがいるぞ!」
ユリウスを見た妖怪たちは、われを忘れて一目散に逃げようとする。しかし、それもかなわないこととなる。
スコール&辻谷&一反木綿「あまい!【甘かばい!】
逃げる妖怪たちを仕留めようと三人組が颯爽と駆けつける。