時空省外伝 辻谷広行の休暇 19

突如現れたリヒターは、何を考えてかいきなり作戦を切り出し始める。それに対して師範は、

 師範「待つがよい、リヒター!そのまま敵陣に突っ込めばよいわけではない。それ以前に、いきなり何を言うておるのか、この戯けが!!」

と、激しい説教をする。リヒターはその言葉で興奮から目を覚まし、われに返った。

 リヒター「これは、師範殿、失礼した。新参ものである私が唐突にこのようなこと申しても仕方が無いはずですな。」

 雷電「うむ、分かればよい。それに、敵にはどうやらもう一体何かしらの妖怪がいるようだ。ここは、敵を分断するのがよかろう。」

三人は、別れて早速行動を始める。はじめは師範が出る。幻影のファイナルガードをおびき寄せるため、先に飛び出す。

まず師範は、【忍隠れ】という技で近寄る。この技は、師範が得意としている技で、自分の姿を消すという技である。そうして、師範はファイナルガードの足元までなんなく近づくことに成功する。

次に、師範が繰り出す技は【龍尾閃】というアッパーである。このアッパーは、かつて、プロ野球チーム【日本ハム】に所属していた【フランクリン】のアッパーをしのぐといわれている。フランクリンがどのような選手かは【是非】調べていただきたい。

見事、意表を突かれたファイナルガードの一体はその攻撃に崩れ去っていった。先ほどのファイナルガードの説明をぶっ壊しかねないすごいアッパーであることはお分かりだろうか。

 経凛々「むぅ?先ほどから騒がしいようだが、何か起こっているのか?…なっ何!ファイナルガードか一体おらぬ!それに、アーマー兵もいくらか倒されている!」

 ことの次第にようやく気づいたのか、経凛々はギャイボンのほうを振り返る。

 経凛々「ギャイボン殿、敵が攻めてまいったようで… ぬっ?お…おぬしらは誰ぞ!?」

その言葉に呼応する【二人】の男。それは、ひそかに裏からまわった者である。

 リヒター「ヴァンパイアハンターだ!」

  雷電「格闘家の雷電である!」

二人は、あっさりギャイボンを撃破し、残るは一体の妖怪を仕留めるというところまで来ていた。

 ギャイボン「うそ…俺まだ何もしてない…。折角出番来たのに…。」

なんだがかわいそうなギャイボンだが、そんなことは話はまだ続く