時空省外伝 辻谷広行の休暇20

ギャイボンを倒してしばらく経った。辺りはだいぶ静けさを取り戻しはじめる

 

リヒター「なんか知らないが、【呆気なく】ここまで進んでしまったのは良いのだろうか、司馬懿殿?」

どうやら、桜島にいた妖怪どもはあらかた片づけたようだ。ふもとでは、ユリウスたちが、敵本陣では、別働隊が暴れまくったせいもあり、ほとんどことは片付いていた。

 司馬懿「ふむ…、少しうまくいきすぎな気がしなくともないが…。ふもとの者もここまで上がってきてしまったな。」

先ほどまで、ふもとで暴れていたユリウスたちも、敵を倒しているうちにここまで上がってこれたようである。

 ユリウス「【闇へ還れ!!】」

 辻谷「これでしまいだ!!」

 スコール「ふん!!…さて、こっちはもう片付けたようだな…。」

他方、もう片方では。

 マリク「足元注意だ、出でよ岩槍【ロックランス】」

 アドバーグ「ひ~らりら~」←【踊りながら敵を倒しています】。 

 一反木綿「縛り上げるバイ。あぁ~もうきつかぁ~。こっちも、ある程度片づけたバイ!」

どうやら、これで完全に静かになったようだ。しかし、彼らは【もう一体】の妖怪がどこにいるのか把握していない。そう、【経凛々】のことである。

  

 ハーメル「やっと静かになったぜ…。でも、敵の親玉が一体残ってやがんな。」

 師範「うむ!しかし、最後に厄介なのが残ったというわけだ。」

 ハーメル「ん?今、厄介と言わなかったか?知っているのか、経何とかというやつを。」

その言葉に反応してか否か、同じ妖怪である一反木綿が彼に近づく。

 一反木綿「そのことに関しては、わしが説明したほうが良っかね~。」

ハーメルは、一反木綿のほうを向く。成程、確かに妖怪に詳しいのは妖怪だろう。それに、彼とは、この世界に迷い込ん

でから半月ではあるものの、辻谷に次いで二番目に付き合いが長い。