二章 導入 Drăculea Vlad Ţepeş【ドラキュラ・ヴラド・ツェペシュ】11

 DETH「これはこれは、驚かせてすまん。さて、さっそくだが、わしはもう早速行かねばならん。留守はシャフトとお前さんに託す。頑張ってもらいたい。」

 プロセルビナ「えぇ!!ちょっといきなりそんな話ってそりゃないですよ!」

 DETH「仕方なかろう。それに、客人が見えたのでな。」

DETHが入口のほうを向くと、そこには、例の男【うちはマダラ】がたっている。

 マダラ「すまんな…、少し遅れたようだが…ここまで来るのはかなり大変だったものだ…」

仮面をつけたその男【うちはマダラ】と名乗る男に厳しい視線を向けるプロセルビナ。その視線に気づいたのか、彼女のほうを向いて一礼をし、自分の名を名乗る。

 マダラ「おっと、お前はだれだという顔をしているお嬢さんがいるようだ。俺の名前は【うちはマダラ】、協力者だ。君の名前はすでに聞き及んでいる。この城のメイドだそうじゃないか。しかし、こんな広い城を掃除とは大変だな。」

 プロセルビナ「まったく、あんた何者よ!!突然表れてすっげぇ偉そうな態度で!」

確かに、彼は壁にもたれかかり、腕を組みながら話しているので余計にそう見えることは間違いないだろう。

 マダラ「おっと、失礼した。確かに、この神聖かつ荘厳な城でこのような恰好で話をすると、失礼した。少し、態勢を戻してから話すとしよう。」 

 それでも彼女は怒りを抑えられない。なぜだかわからないが、この男からは、何かきな臭いものが匂ってくるせいかもしれない。しかし、死神の客人とあらば失礼な態度をとることは良くないという心理状況である。

 プロセルビナ【しっ仕方ない…ここは、我慢するのみ。】「あの…マダラさん、あなたはこの城の魔物を連れ出して何をなさるおつもりなのですか?」

 マダラ「そうだな…、【世界征服】これに尽きるな。」

その言葉を聞いた彼女は、何を考えているのだろうかこの人はという表情をつい出してしまう。それはそうだろう、突如、世界征服等とわけのわからないことを言いだすのだ。なんだか馬鹿にされた気分になった彼女だが、一方で【死神】はそのようなことなど気にしていないという表情をする。

 DETH「はっはっはっ、あなたは確かにそう考えておいででしたな。だが、それもすべて【ライフストリーム】を手に入れてからということで。それよりも…先に軍を出すことのほうが大事でしょう。」

 マダラ「ふ、そうだな。それでは、こちらも久々に【暁】を使う。伯爵様はどうなさるおつもりか聞いてはいないか?」

死神は、にやりと笑ったのちにマダラのほうを向く。彼も、この時のために様々な準備をし、待ち望んだこの瞬間をがついにやってきたからだ。