時空省外伝! 辻谷広行の休暇25
江田島「うむ、敵を撃退することができたようだの。あの司馬懿という男から話を聞いて事前対策をしておいてよかったわい。」
江田島は腕を組みながらふもとの海のを見る。そうすると、海岸線から日の光が見える。どうやら、いつもと変わらぬ朝を迎えることが出来たようだ。
こうして、事件を無事に解決し、協会メンバーやその他の漢達は、協会のある建物まで帰るそして…
爆睡したッ!!! 疲れて爆睡した!!!!
さすがに夜中あれだけ暴れていたのが体に障ったのか、皆眠りこけ始めてしまっていた。
そんな中、5名【辻谷】【ユリウス】【江田島】【スコール】の4人のみは、桜島存在するとある展望台で、眼下に広がる海を見渡している。海は、今日の夜中にあったことなど嘘のように静かである。
辻谷「…終わったんだな…。」
江田島「そうだ。すべてが終わったのだ。だからこそ今、こうして平和な時を過ごせているのということだ。」
ユリウス「うむ。おかげで、今日も平和に一日を過ごせているわけだ。」
このように感じているのに対し、スコールはというと、
スコール【…もう、地元に戻ろうかな。】
と考えているのであった。何故だがわからないが、彼はここままでは自分の身が持たないと彼らを見て感じ取ったのだろう。ちなみに、彼と同じ考えをしているものがいた。それは…
ハーメル【…早く元の世界へ戻りたい…】
協会で爆睡しているメンバーを見て、彼はここから抜け出す決意を固めるのであった。
それから一週間後、辻谷は休暇を終え、そのまま出張先である【仮想十九世紀】という世界に行く前に、道場と協会の皆と別れの挨拶をしている。また、もう道場も協会もうんざりだと以前から感じていたスコールとハーメルも荷物をまとめてここから去ることになった。
スコール「…確かに、お世話になったところではありますが、俺はもう限界かもしれない。」
ハーメル「心配するな、俺はもうとっくに見切りを付けたからな。いい加減、【あいつ】との決戦が近いというのに俺はこんな所でいったい何をしていたのか…。」
しかし、辻谷はそんな二人のことなど気にせず、楽しいひと時を過ごしている。
アドバーグ「辻谷殿、次帰ってきたときは今度こそなたにもキタキタ踊りをマスターしいてもらいますぞ。」
ユリウス「いやっ、それよりもヴァンパイアハンターにならないか?55歳になった俺でも現役でできる仕事だ。」
リヒター「うむ、俺もその意見には賛成だ!!メジャーリーグで活躍し、時空省でも働いているお前ならできるはずだ!!」
辻谷はそんなを聞きながら楽しそうに笑っている。彼の度量が広いというか、それとも、感覚がずれているのかは全く分からない。しかし、【辻谷広行】の周りは常に騒がしく、また楽しそうな雰囲気となる。これは彼の長所といってもよいだろう。
その光景を横から見ている彼の妹【ユス】もまたその光景をスコールら二人の横から見ている。
ユス「ふふっ、兄さんの周りはいつも楽しそう。かくいう私も楽しい気分になっていますけど。」
確かに、彼の周りは常に楽しげな雰囲気である。そのことは、二人も常日頃から感じ取っていた。
スコール「たしかに、彼の周りはにぎやかですね。」
ハーメル「まぁ、少しにぎやかすぎるような気がしなくともないがな。」
そんなことを言いあう三人からも、不思議と笑顔となる。そんなひと時の後、彼らがこの場を去る時間となり、皆にスコールたちも、ゆすに別れの言葉を言った後、辻谷と共に坂を降り始める。