時空省外伝! 辻谷広行の休暇26

帰りの道中、辻谷とスコールは、ハーメルに次の現場に行く前に、時空省へ先に行かなくてはならないと説明する。その言葉に対してハーメルは、どうしてそこへいかなくてはならないのかを質問する。

 ハーメル「なんでそんなところに行かなくちゃいけないんだ?先に行ったらいろいろとまずいのか?」

 スコール「あぁ、まずいことになる。君のことを時空省に正式に伝えなくてはいけないのさ。向こうは君のことを知らないからな。」

  ハーメルはそのことを聞いて、なんとなくではあるが理解したようだ。前々からスコールや、漢協会の人たちから噂は聞いていたが、結構立派な組織なんだろうぐらいには思っていたようだ。そのあと三人は、互いの故郷の話をしながら、色々と苦労しているのだとか、これからのスケジュールはどんなだとかということを話しあった。そんなことを話しながら、スコールとハーメルは辻谷に素朴な質問を投げかける。

 ハーメル「しかし、辻谷さんと話していると、意外と頼りがいのある人なんだなぁ~と思うんです。」

辻谷はそんな言葉を聞いて、なんでそんなことを言いだすのかなと答えを返す。

 スコール「確かに、普段はめちゃくちゃな人なのかなとか思ってしまうのですが、普段こうして話していると、結構常識人だと思うんです。」

 辻谷「ふふっ、滅茶苦茶ねぇ。あながち、間違ってはいないかもしれないね。でもさ、こうしていたほうが人生楽しいんじゃない?偉そうにふんぞり返っているよりも、こうして楽しく話しているほうが性に合うだけさ。っと、そうしている間にフェリー乗り場についたぜ。

 辻谷一行はようやくフェリー乗り場にたどり着く。乗り場がある建物の中の待合室には、これから道中に参加する追加メンバーが【三人】待っていた。

 ハーメル「…なっ、なぜあなた方がここにいるんですか!【ベルモンド】のおふた方!」

まず三人の前に姿を現したのは【ユリウス】と【リヒター】のベルモンド一族の二人である。どうやら、道場から近道をして先回りしたようだ。しかも、二人とも【ドゥエ】とか【イ”ヤ”ッ”】とかいいながらかけてきたという。どのような移動手段であったのか、詳しくは、両名の名前を【某ニコニコ】で検索して頂きたい。

 リヒター「しかし、まだまだあなたには勝てませんな!ユリウス」

 ユリウス「いやいや、君も素晴らしい【ドゥエ】だった。私もしっかり、体術を極めねばな!そうだろう、【陸奥九十九君!】」

そういわれた道着を着た青年、【陸奥九十九】は頭をポリポリと掻きながら五人のほうを振り返る。その顔は、なんだかめんどくさいと言わんばかりの顔だ。