第二章 前日4

 エルザ「ん?なぜ我々が貴方の車に乗っているか?そう聞きたいんだな。その原因がこの手紙だ。長官から渡されたものだが、おそらくこれが原因だろう、見てくれ。」

 私は彼女から渡された、この時代では珍しい紙の手紙をみる。そこには、次のようなことが書かれてあった。

━どうもはじめまして。時空省次官【山本誠一】さん。さて、あなたがこの手紙を読んでいる頃にはもう敵に襲われているかもし、そうでもないかもしれないわね。さて、貴方は私のいる【学園都市】に行く予定らしいけどそこでは、恐ろしいことが待ち受けているということを先に述べておこうかしら。そうそう、自己紹介がまだだったわね。私の名前は【ゼーナ・アレンツァーノ】。

イタリア出身の科学者とだけ名乗っておきましょう。ちなみに、性別は女性よ。

そんなことを言われずとも、その手紙に同封してある写真を見れば、女性であることは一目瞭然だ。白衣を着ているものの、その容姿の良さは一目でわかる。そして、特徴的なのは、腰のあたりまで伸びている美しい銀髪だ。この姿、どこかで見たことあるような姿だ。

私はそのまま手紙の続きを読み始める。どうやら、私に対する挑戦状といったようなことが書かれているような内容のようだ。

━さて、もしもまだ戦闘をしていないのなら教えてあげるわね。まずは、マダラさんが用意したとびきりの相手【6人】と戦ってもらうこととしましょう。まずは…

私がその言葉を読み終わる前に、どうやら敵の第一陣がワゴン車を襲い始めたようだ。

 ハヤテ「なっ、なんなんですかこの触手みたいなものは!!」

彼の言うとおり、ワゴンの後部から外を見ると、黒いコートを着た男が触手を伸ばしているのがみえた。よく見ると人間のようだが、とてもその姿は怪物のようにも見える。

この怪物のような男の名は【角都】という。信じられないことに、彼は車のスピードに走って追い付いたようだ。そうして、そのまま触手を伸ばし、ワゴン車の後ろの扉をこじ開け始める。そして、大鎌を持ったオールバックの若者が彼の後ろからついてくる。その若者の名前は飛段。二人は【暁】のメンバーで、仇名は【不死の破壊者】と呼ばれる。何故そのように呼ばれるのかというと、それには二人の身体的特徴にあるようだ。