第二章 前日6

そのままワゴン車は空中を舞い、そして、地面についたのち、爆発した。ただし、乗っていたメンバーは皆無事であったことは運がよかったといわざるを得ないだろう。

 山本「…くっ、危ないところだったな…。見な無事か!!」

 エルザ「あぁ、どうやら、全員無事ではあるようだ。…しかし、今のは何なんだ?指先を構えただけで車が真っ二つに。」

いきなり現れた謎の拳法家に驚く面々、それはそうだろう。特に、私が乗っている車は未来の車だ、そう簡単に切断でき無いはずなのだ。

 郭嘉「これはこれは、本当に驚かされてしまったね。まさか、車が真っ二つにされるとはね…驚きだ。」

そう驚愕している我々にお構いなく、敵は容赦なく襲い掛かってくる。そんな光景を上から見つめる三人組がいることなど我々は少しも気づかなかった。

 

 「さて、あたしらは上からの監視だけど、どういった感想を持ってるんだい、お二人さん?」

三人は、神楽という女性の妖怪が、妖力で作り出した巨大な羽の上の乗り、空からその光景を見つめている。この羽に乗っているのは、暁の諜報部員、【ゼツ】そして、もう一人は、こちらも人ではない種族で、名を【ロード・キャメロット】という少女の姿をした人物だ。

 白ゼツ「ん~、僕は監視慣れしてるけど…」

 黒ゼツ「お隣のお嬢さんが少し大人しくしてくれんようだ…」

右半身の黒いゼツは、どうやら隣にいるにいる少女に手を焼いている様である。どうやら、キャメロットという少女は上から見つめるだけというのは暇でとにかく仕方がないらしい。

 ロード「だってだって、僕も下に降りてまじかで見たいんだよ!…でも、【千年公】の言いつけは守らないと、ご飯抜きとかいわれそうだし。」

 

 この中では比較的年長であろう神楽は、そんな二人、いや三人かもしれないが …ともかく、自分の背後にものすごい不安感を覚える。…おそらくは問題ないだろうとは考えているものの、万が一、こちら側の増援残り三人が来てくれなかったら、後ろ、特に少女のほうだが、暴れだしたらどうなるか、不安に思ってしまうのであった。しかし、どうやら問題はなかったようである。

 「お嬢さんがた、少々失礼いたします。」

三人は、一瞬わが目を疑った。夜だから暗がりで見間違えたのだろうと思ったが、間違いない。背中に【KILL YOU】と書かれた道着を着た謎のおっさんが、柱に乗って宙をカッとんできたではないか!そのおっさんは、そのまま我々のいるところまでやってきたのだ

 ロード「…いま、何か僕たちの横を通り過ぎたような?」

 神楽「…そうだな、今の…人間か?」

 白ゼツ「そうだよ、あれが僕らの助っ人4人目だよ。」

 黒ゼツ「どうやら、残りの二人,【ノイトラ】と【エクスデス】も来たようだな…

そう名前を呼ばれた二人も、同じく、宙をまい、未来の東京に駆けつけたようである。