第二章 前日14

 マダラ「どうした?何かいいことでもあったのか?」

 ゼーナ「そんなこと、あなたが一番詳しいんじゃないかしら?互いの目的の成就を達成するための儀式が始まったのだから、それは楽しいに決まっているじゃない。」

 

 その言葉を聞いて、マダラは仮面の下で笑みを浮かべる。眼下で戦っている我々の戦いを見て、おのれの悲願が達成することを考えながら…

 そんな彼らの存在に気がつかない我々は、敵の攻撃を耐えるのに必死であった。その中でも、エクスデスと戦っている4人の戦いは熾烈を極めていた。

 冴羽「…一体どうなっているんだ?弾がことごとく弾かれるなんて…」

冴羽は、コルト・パイソンと呼ばれる名の通った名銃を使って応戦しているが、エクスデスが操る、生き物のように動く剣に跳ね返されてしまうのだ。

 エド「くっそう!術が妨害されちまう!いったいどんな手品を使ってやがるんだ!」

錬金術師であるエドワードも苦戦している。冴羽と連携を取りながら攻撃するも、どこからともなく火をおこしたり、雷撃を起こしたりするエクスデスを前にどうしようもない状況が続いていた。弟のアルフォンスも手を貸すものの、ただそこに立っているだけの相手に傷一つ付けられない。その姿は、嵐に耐え、地震でもびくともいない巨木の如しであった。

 

 エクスデス「ファファファ!どうした、そんなものか!名のある勇の者と聞いてはおったが、所詮はその程度といったわけだ。残念で仕方がないぞ。」

悠然と構えている彼に必死に攻撃する三人は、この大魔導士を撃破することが可能であるのか?その結果は厳しいものであるという答えが出てきそうになっていた。そんな必死になっている三人に対し、ある一人は、

 銀時「ん~、やぱりきついかねぇ~。あいつを倒すためには相当頑張らねぇと行かねぇみてぇだな。ど~しよっかな~、俺も出たほうがいっかな~それともやめよっかなぁ~それとも…」

等ととつぶやきつつ、茂みに隠れているだけだった。

 アル「銀さんそんなこと言ってないで一緒に戦ってくださいよ!こっちは大変なんですから!」

突っ込みを入れるアルフォンスに対して、銀時は

 銀時「てめぇ、中の人が神楽の中の人と同じ名のになああぁぁぁああに言ってやがる!なんなんか勝ち目ネダロ!!あんなやつにどおおぉぉおおおやって勝とうッつうんだよ!!」

と完全に戦意を喪失しているのであった。