幕間之2 聖職者たちの集い

 時は21世紀の日本。三人の聖職者【ゲーニッツ牧師】【プッチ神父】【言峰綺礼神父】は、石版を探すために世界中を駆け巡っていた。

 時は春、朝方の多少霞みががった空ではあるものの、麗らかな日差しが照っている。しかし、名古屋駅近辺のホテルで宿泊をしている彼らにはあまり感じられないようだ。何故彼らが名古屋にいるのかというと、どうやらこの近辺に【石版】があるとの報を受け、この地にやってきたのだ。バラバラに散っていた三人とも、前日に同じホテルのチェックインを済ませ、今日の朝から再び行動を共にするという約束のため集まったのだ。今は皆同じ部屋に集まり、今回の行動指針について話がちょうど始まったようである。

 言峰「さて、初めて我々が集まってから一カ月が過ぎたが、こうしてまた再び会うことができることを光栄に思う。」

そう世辞から入る彼に対し、メンバー最年長であるゲーニッツも言葉を続ける。

 ゲーニッツ「私も同じく光栄です。こうして無事手がかりをつかんで無事に集まることが出来たのですから。」

更に、プッチも彼らに続いて世辞を言い始める。

 プッチ「私もです。すでに我々は手元に二つを手に入れることができました。これも、神の思し召しがあるからこそでしょう。それでは、手短にこの地に眠る【石版】について話を進めていきましょう。まずは、この地に眠る石版について話をから進めましょう。」

 

そうして、三人は石版のことについて話が始まる。なぜか重々しい雰囲気に成りつつあるのは、春霞が次第に曇天となり、心なしか、風も強くなってきたようだ。窓ガラスが時々ばたばたという音を立て始める中、話は始まった。

 ゲーニッツ「そのことについて、まずは私から話すと致しましょう。まずは、こちらをご覧いただきたい。」

ゲーニッツは、化粧台の棚の中からノートパソコンを取り出し、そのまま台の上に置く。すでに電源を入れておいたのか、パソコンを開くとすぐに画面が立ち上がり、何やら資料が載っているようだ。

 プッチ「…ふむ、この場所は一体?見る限り、何やら公園のようですが、ここは一体どこなのですか?」

画面上に載っているのは、どこかの公園を上から撮影した写真のようだ。ただ、公園というにはかなり大きく、ここで昔何かイベントが行われていたのではないかと思わせる雰囲気を漂わせている。この画像を見て大きく反応したのは言峰だ。

ベットの上でゆったりしていた彼は、この画像を見て何かを思い出したかのように立ち上がる。