幕間之2 聖職者たちの集い終

ニュースでは、引き続き事件について話が続いていた。話の内容はこうだ。今はどうやら職員と思しき人のインタビューの映像が流れている。話の内容はこうだ。仮面を付けた男が突然現れ、石版はないかと執拗にせまってきたので追い出すためにとっ捕まえようとするも体がすり抜けるだけで何もできなかった。更に、敵は炎を操り、こちらをかく乱したのち、石版を奪ていったという。

三人は、そのニュースを見てこれからどうするかを考えていた。当初の目的である石版の回収はこれでできなくなってしまった。仕方なく、現在確認できる【暗号解読】についてのみの報告をする他無くなってしまった。しかし、その暗号解読についてもできないことが判明した。どうやら、何者かが【暗号】が書かれた書類を奪い去ったというのだ。

 

プッチ「これは参りましたね…。予定が大幅に狂ってしまった。更に、暗号を記した書類まで奪われてしまうとは…。それにしても、一体何者なのでしょうか?仮面を付けた男というのは。」

 ゲーニッツ「うむ、確かに何者なのだろうな。もしや、暗号を書かれた手紙を奪ったというのもその男かもしれない。もしそうだとすると…」

 言峰「厄介なことになりかねんな。おそらく、あの石版が何かを知っている連中が我々【教会】以外にもいるということがはっきりしたわけだ。」

 言峰が窓の外を見ると、風がさらに強くなり、その上雨まで降ってきた様である。しかも、雨粒が大きく、まさに、荒れた天候といったところである。

 

 ゲーニッツ「おやおや、荒れてきたようですね…。この先の旅の行く末を暗示しているかのような…」

そう不吉なことをいい放つゲーニッツではあるが、二人は正直言い返なぜだかわからないが。二人とも全く同じことを考えていたからだ。三人は、事件に関するニュースが終わると、大幅にずれてしまった予定をこれからどうするか話し合いを始める。外は稲光がするまでに激しい天候となり、その光が時折窓から入ってくる。

 

 プッチ「さて、予定が大幅に狂ってしまいましたが、これからどういたしましょうか?」

プッチは、三人のリーダーである【ゲーニッツ】にこれからのことを問う。ゲーニッツは、これからの予定を話すという単純な動作にもかかわらず、何故であろうか、その様子は二人に諭すようといったほうが正しいのかもしれない。

 ゲーニッツ「仕方がありません。少し、早いですが、このまま【東京】へ向かいましょう。そこに現在、多くの天才少年たちが

 集まっているとのことです。どうやら、テレビ局の企画でイベントが開かれているようで、それに参加しているようです。手紙が届かないのなら、こちらから出向けばいいと考えたがどうでしょうか。」

 残りの二人は彼の提案に対し、すぐに二つ返事をした。そのまま三人はホテルのチェックアウトをし、名古屋駅へ向かっていった。