時空省 幕間編 3  D4C 5

 ヴァレンタイン「君たち!何をごちゃごちゃ言っているかは知らんが、この惨劇を作り出したのは貴様たちということは分かっている!ならば、許すことはできん。」

 こいつらを放っておけば、間違い無くこの国に災いをなす。即座に決断した彼はおのれのスタンドを出現させ、二人組に戦いを挑む。

 角都「ふむ、確か貴様には我々には見ることができない能力を使うそうだな。」

 ヴァレンタイン「ほう、どうやら私のことを少しは知っているようだな。ここにいる者たちから聞きだしたのかね?」

 二人組の男たちは「さぁな」とでも言わんかという表情を見せる。なら、選択肢はひとつ。この二人をここで捕まえることだ。

しかし、後ろにいる副首相は【非戦闘員】、巻き込みたくはない。そんな彼を一瞥すると、副首相は真意をさとり、後ろに下がる。

 副首相「大統領、ご無事でいらしてください。」

そう言い残す副首相。これで戦える舞台を作り出すことが出来た。ここならば、とある理由で自分が有利であると確信している。そうして、戦いは始まった。

その光景を見つめるものがいる。男の名は【うちはマダラ】。強力な瞳力を持った彼は、それを使い、戦いの光景を仮面の下で見つめる。しかし、大統領とやらが果たして勝てるのだろうか、あの二人を相手して?すでに大統領は押され気味である。あの男には何やら分身が使えるようだが、それだけの能力だけで【不死コンビ】には勝てないはず。しかし、あのゼーナ曰く、彼もまた計画に必要な人物だという。それだけの力を持っている筈だが、本当だろうか?そんなことを考えながら、男は少しほかのことを考えていた。すべてはあの女に出会ってから始まったといって過言ではない。丁度、暁のメンバー10人がすべてそろったころの話だ。

その女は、時間を超え、空間を超えてやってきた。自分が知らない、まったく違う世界から。彼女はこういった。あなたの夢をかなえてあげると。彼女はいろいろ自分に語りかけてくれた。どうやら、人間と呼ばれるものは、さまざまな平行世界に世界に住んでいるらしい。彼ら、あるいは彼女らは、それぞれの世界でさまざまな営みを築いているという。ただしかし、世界が違うものの、共通点が只一つある。【人は愚かなものだと】。

その人間たちに、真の平和を与える。それが彼の目的である。すべての人間に幻術をかけ、自分にとって最も理想とする世界を見せ続けるのだ。その考えに、女はただ一言、面白いといって賛同してくれた。そうして、二人で仲間を集めた。とは言え、味方に付けたのは【暁】のメンバー同様、一癖も二癖もある連中ばかり。しかも、悪人といわれそうな連中ばかりだ。俺の理想にはいらない。しかし、駒としてなら大いに役立ってくれるだろう。不要な存在だからな。