吉良吉影は、平穏に暮らしたい 4

 吉良「しかし、君とお別れするのも名残惜しいね。でも、いつまでも君と一緒にいるわけにはいかないからね。その前に、もうそろそろこの世界に大きな異変が起こるらしいから自宅に戻れとあの【フレンチクルーラー仮面】がやかましく言っていたな。…あと小一時間ぐらいで戻らないとまずいか…ん?」

吉良は、ふと目の前を通り過ぎた二人の女性に目をやる。その時、吉良は何か非常に強い感情を抱き始めた。

 

 吉良「こっこれは!あの時以来の感情が芽生えてしまった!いや、これはやばい!こ、股間が大変なことになっているッッッ!!!いや、もう、これはすごい!!!! 頭の中で【Don't stop me now】が流れるくらいのハイテンション!」

ここで彼の言った【Don't stop me now】とは、イギリスの洋楽バンド【QUEEN】が発表した曲の一つである。主なメンバーは、ボーカルの【フレディ・マーキュリー】。ギター担当の【ブライアン・メイ】などである。どのような曲かは、自分で調べてみるといいだろう。

 吉良「…そう言えば、あの人どこかで見たような。そうだ、彼女が艦娘【かんむす】か。名前は確か、【明石】と【大淀】とかいったはず。話によると、大淀、いやっ!大淀さん【と呼ばせてもらおう】は確か【秘書艦】という職種についているとか。これは…なんて美しい手をしている人だ。もう一人の明石さんは、確か軍の工廠施設で働いているという話だ。ああ、ぜひ彼女の手を私のものに出来たら!!」

心の中で興奮状態に陥る吉良。傍から見たら、何とも言えない、おかしな人がいると見られること間違いなしだ。幸い、人通りが少なく、そう心配する必要もないわけだが。だが、さすがにこのままでは人目につきすぎると考えた彼は、全く人がいないところまでいどうすることとした。

 吉良「ふう…。あれほどの衝撃は久しぶりだ。…おっと、もうすぐ午前10時半か。ここは、戻ることとしよう。…さて、これからどうするか…」

これからのスケジュールをどうするか。吉良は、気持ちを少し落ち着かせながら帰宅の途につこうとした。

 ?「どうした、新しい標的でも見つかったか?」

聞き覚えのある声が突然、吉良の耳にはいる。声のするほうをみると、今回の協力者。【フレンチクルーザー仮面】もとい、【うちはマダラ】が現れたのだ。

 吉良「うおっ!突然現れるな!一体何者かと思ったじゃあないか!」

 マダラ「すまなかったな吉影。お前のために用意した豪邸に、家主であるお前がいないからどうしたものかと思って探していたが、やはりここか。」

マダラは、顔を左右に向ける。この街を見渡しているような感じだ。時間帯的にも、もうすぐしたら、開店する店がさらに増えるだろうということが、仮面を付けているために視野が狭くなっている彼でもすぐに分かった。

 マダラ「興奮しているさなか悪いが、少しここから離れることにしよう。お前にとって興味感心がある話をしたいが構わんか?」