異世界侵攻録 進展 8

 伝令「はっ!呂布殿が敵大将二人を撃破したとのこと!どうやら、日番谷と狛村と名乗る者だということが判明しています。」

その言葉は、白夜を驚愕させた。まさか、敵の大将はそれほどまでに強いというのか。いくら奇襲を受けたといってもまさかあの二人が死神でもない人間に負けるはずなどない。だが、その言葉が嘘偽りではないということはすぐにわかることであった。しかし、今はそのことを信じることはできなかった。

 ルキア「何!狛村隊長と日番谷隊長が負けるなどそんなことがあるわけがない。」

無論、ルキアも驚きを隠せない。生身の人間が死神の隊長格に勝てるはずもない。それ以前に、死神と呼ばれる者たちは、【霊圧】と呼ばれる力を持ち、並の人間は死神が自然に発する霊圧に耐えられることが出来ずに苦しむか死に至ることもある。しかも、隊長格になればなるほどその力は強くなっていくため、手も足も出ないはずなのだ。だが、手をはずどころか【撃破】したという信じられないことを敵の伝令は口に出したのだ。

 陳宮「それがですな、我々は【この世界の人間ではないため】できてしまうのですなぁ!」

 ルキア「何?それはどういうことだ?何を訳の分からないことを言っている?」

 ?「それについては俺が説明したほうが早いやもしれんな。この【うちはマダラ】直々にな。」

どこからともなく、突如声がする。一体何事があったのかとルキアはあたりを見渡した。

 ルキア「なんだ?何処からか声がするみたいだが…」

すると、突如正面の空間がゆがみ始め、そこから仮面を付けた謎の人物が現れた。もはやおなじみの光景であるが、先ほど陳宮に会いに来たうちはマダラである。現在の状況を確認するために再び戻ってきたところ、あと一歩で自分の思い描いた通りの展開まで来ていることに満足していた。