吉良吉影は、平穏に暮らしたい 9

 だがその有意義さをぶち破る事件が早速起こってしまう。翌日、彼はいつも通りの時間に起床し、最新の薄型テレビをつける。いつも通りの朝だ。あと数日我慢さえすれば元の世界で、自分の育った街でゆっくりと毎日を過ごすことが出来る。そんなことを思っていたはずなのだが、テレビが点灯した瞬間それは消し飛んだ。

 吉良「なんなんだアァァァァァッッッッ!こいつは一体どうなっているんだこのフレンチクルーラー野郎!」

テレビをつけた直後、何食わぬ顔【をしているのだろう。仮面を付けているので良くわからないが】をして現れたマダラに吉良はブチ切れた。吉良が思わず手を出した理由は、そのニュースの内容だった。どうやら、昨日寝ている間にマダラの仲間が異世界同士を【くっつける】とかいうことをサラッとやってのけてしまったらしい。

 

 マダラ「そうだな…。いや、このことはお前に話すわけにはいかなかったのだ。…まぁお前のリアクションを見れば少しは話しておくべきだったような気がしなくともないがな。」

 吉良「いや、最初から話すつもり無かっただろうがアアァァァアア!!!!!話せば私がこの話を断ることを知っていたんじゃあないか!!!」

その通りである。吉良は基本的に争いを持ち込まれることを嫌っているため、当然このような面倒ごとなどまっぴらごめんというわけだ。さて、今回混ざった世界はかなり複数であるようだ。この事件をうけ、この世界における世界の国々は日本を調査するため、深海棲艦たちの目を避けつつ調査団を派遣。日本も独自に調査を始めたようである。どうやら、主にアジア圏が今回の犠牲になったようだ。

 マダラ「まぁ落ち着け。…といっても落ち着くわけがないか。まぁ責任はこの俺にある。なら、それ相応の待遇をお前にやらねばな。」