grand order 8

さて、彼らにひと時の平穏が訪れた。ヘラクレスは未だ気絶したままのようだが、しばらくはそれでも構わないだろう。

 ロマン「どうやら、敵のほうから立ち去ってくれたみたいだね。…とりあえず、この場はこれで収まってくれたみたいだ。…さて、これからどうするかな?」

 マシュ「その前に、私たちに関して彼らに何か説明しなくてはいけないのではないのでしょうか?」

 マスター「そうだね。僕も、先輩として彼女の意見に賛成だ!」

果たして先輩としてその答えが正しいのかは分からないが、確かに彼らに自分たちの素性を説明することは大切だ。

 ロマン「そうだね。自分たちが何者なのかを説明しないと。ありがたいことに、カルデアに関して知識がある人がいるのは助かることだし。」

そう言えば、どうしてこのお爺さんは何故カルデラのことを知っているのだろうか?ロマンはそのことが少々気になってその老人に尋ねようとした。

 ロマン「しかし、そちらのご老人?何故私たちの所属する組織のことを知っていらっしゃるのか気になるのですが?あなたも魔術師の眷属なのですか?」

 元就「いや、違うよ。…しいて言うなら、私はこの時代の人間じゃないという所かな?」

その時、元就の懐から何かが振動した。どうやら、自分のよく知っているものから連絡が来たようだ。それは、何よりもうれしいものだった。そう、連絡してきたのは、行方の知れないある人物からのものだったからだ。

 山本「…どうやら、本当に通じるとは思っていなかったよ。いやはや、試しにやってみるのもたまにはいいかな。」

驚いた。まさか、向こうから連絡してくるとは思わなかった元就は、始めは驚きの声を隠せなかった。しかし、それよりも喜びの方が大きくなり、まずは彼が無事だったことを素直に良いことだとひとまず思うことにした。