喫茶店アーネンエルベ 4
?「ん~そうじゃの。確かにあ奴らしかおらんとはわしも睨んではおるのじゃが。鬼太郎もそうおもうのかの?」
鬼太郎「はい。やっぱり正体は泥田坊の仕業ではなかろうかと思うんです。…ですが、彼らに幻覚を見せる能力は備わっていましたでしょうか?」
すると、どこからともなく甲高い声が聞こえてきた。声がする方向を見てみたが、やはりどこにも人影らしいものは見えなかった…筈だった。それは、鬼太郎の頭から出て来た。何であろうか、最初式はそう思った。いや、誰でもそう思うだろう。何せ、【目玉】から手足をはやした謎の生物が鬼太郎の髪の中から現れたのだ。
式「うぉっ!なんか出てきた!…流石に今のは驚いた。そう言えば、おやじさんと一緒に来るとはいっていたのは思いだしたけど、まさかこんな見た目だったとは。」
親父「おお、そう言えば自己紹介がまだじゃったの~。いや~驚かしてすまんかった。わしが、鬼太郎の父じゃよ。こんな見た目じゃがな。」
鬼太郎「やっぱり、初めての人は大抵そういうリアクションをとるんですよね。なんだか申し訳ないです。」
式「いや、別に構わないぜ。何、オレだっていろんな目に合っているからこういったことにはなれてるとは思っていたんだが…指すがに妖怪にはあったことがなかったからな。」
流石にこればかりは彼女もおどろかざるを得なかったというところか。さて、三人は話を軌道修正することにし、この街に現れた妖怪についてどうするか、話し始めるのであった。さて、そんな三人のほかに、妖怪と人間という組み合わせのペアが二人組もこの街にいることは、彼女らもまだ知らないのであった。しかも、この喫茶店に集まってくるということも然りだ。
それは、本当に偶然である。…しいて言うなら、人間と妖怪のペアが二組も同じ町で、しかも全く同じ内容の事件を捜索しているという珍事が起こってしまった。何の因果かは全く分からないが、これは現実に起こっていることだ。