喫茶店 アーネンエルベ 12

 とら「こりゃ奇妙なことがあるもんだ。まさか、この辺で暴れている化物の正体を探ってたらこんな連中に出会うとは思ってなかったな。なぁ潮。」

 潮「う~ん、まさかだよな。…ん?もしかしてもしかすることだけどよ、あんたらこの街に妖怪が暴れてることをしらねぇか?」

その答えに対する反応は、一同首を縦にすることであった。不思議なこともあることだ。まさか、まずありえないであろう出会いが、この喫茶店によってもたらされたのだ。

 犬夜叉「おう、どこぞの名も知らない少年。もしかしておめぇもその妖怪を探してるってことでいいのか?」

 潮「おお!これは偶然だ!まさか、こんな偶然が起こるなんて!」

 鬼太郎「いや、これはもう偶然といっていいものなのでしょうか?この喫茶店、どうなっているんでしょうね?」

どうやら、この喫茶店。ただ時空をつなぐだけではないようだ。今回の場合、同じ目的をもった面々を呼び寄せるという不思議な力を発揮したようであり、しかも、同じ【人間と妖怪】のペアというメンツがそろったのだ。だが、次にこの喫茶店に来店したのは、その法則に当てはまらない二人の男性であった。

 ?「ふむ、これはなかなか面白そうな話をしているようだね。」

 ?「どうやらそうらしい、郭嘉の兄ちゃん。…でも、どうしてこんなことになっちまったのか未だに分からねぇな。」

ここに新たに現れたのは、山本と一緒に行方不明になっていた【郭嘉】と【冴羽】の二人だ。

 郭嘉「そうだね。あんなことが起こった後、丸一日飲まず食わずだったから。」

 冴羽「あーつれぇ。折角美女の依頼であの兄ちゃんの手助けをしてやったってのに、肝心の守らないといけない人がいないとなー。」

今更説明することになるが、そもそも、この二人は山本護衛任務につくことなぞ全く考えていなかった。…ふたりとも、後で完全にはめられたと気づいたのだが、そのことについて話すとしよう。