緊急事態 2

 部下A「司馬懿殿!連絡が取れました!早速おつなぎいたします。」

 司馬懿「うむ、それならさっそくつないでもらおう。あの男の反応がどうなのか。驚いてひっくり返らなければよいがな。」

司馬懿は、鹿児島にいる辻谷の様子がどのようなものか知らない。寧ろ、その心配は完全に彼に帰ってくることになる。」

 連絡を取った彼は、つながった映像を見て、この濃ゆすぎる映像に何と突っ込みを入れればよいか悩んでしまった。

司馬懿【ぬうん!?なんだこの濃ゆすぎる男どもは。…それよりも、早くここはあのことについて連絡を取ることが大事だ。たしか、たしか、あ奴らは仮想19世紀とかいう異世界に向かう予定だったか。変更してもらおう。】

一旦司馬懿は咳ばらいをした後、司馬懿はいつものように落ち着いた雰囲気でいつものように語り始める。

 司馬懿「ふむ…どうやら繋がったようだな。私もなかなか慣れぬもので少し時間がかかってしまった。さて、お前たちに中国時空省や日本時空省、そして、アメリカ時空省からも連絡が入った故、連絡したまでだ。お前たちは今から【仮想十九世紀】に向かう予定だったのかもしれぬが、急遽変更してもらいたい。」

 横で聞いていた協会メンバーは突如聞かされるその言葉に唖然とする。もちろん、そのリアクションは当然であろう。只一ついることは、よほど何か重大な事態が進んでいることに違いないということだ。

 ユリウス「ふむ、いったいどうしたというのだ司馬懿殿。あなたから電話をかけてくるとは珍しい。行く場所を変更するとはよほどのことがあったとお見受けするが」

 司馬懿「あぁ、そうだ。唐突であるが、向こうへ着いたらすぐさま【21世紀のアメリカ・デスシティーへ向かってもらいたい。五つあるうち二つの【時空石】が、同時にそこで何かが起こるという反応を始めたのでな。」

 普段は落ち着いており、怒る時を除いてクールな彼が珍しく語気を強める。間違いなく、よほどのことであることはこれで確定した。

 辻谷「時空石が二つ同時に光る?そんなことは少なくともここ100年はなかったことじゃなかったか?まさか…。」

辻谷は恐ろしい予感をする。そう、それは…。

 司馬懿「そうだ、辻谷。お前が考えている通り、【Aクラス】の事件が起ころうとしているということだ!!」