テロ 1

25世紀で起きている国連テロ事件。その様子は、世界中で生中継されている。無論、この日本でも同じだ。

 銀時「…さっきはよ、俺達様子見でいいって言ったけど、これ相当やばくね?何もせずこのまま突っ立っているだけしかできねぇのかよ。」

 エルザ「全くだ。私の無力さを思い知らされるばかりだ。…だが、本当に何もできないのだろうか。」

 銀時「いや、何かできないか考えている所さ。…とはいっても、この世界の技術をもってしてもすぐには駆けつけられないだろう。距離がここからではいくらなんでもありすぎる。」

二人は、テレビの映像を見ながら、只々己の無力さを身に染みて感じていた。銀時は、自分が言ってもあんな化け物倒せるわけがないと諦めているところもあるようだが。その上山本次官も行方不明に【同行したのになぜか自分だけこの場所に戻ってきたが】なっている中、不安が大きくなる事件だ。

さて、そんな光景を目の当たりにしているさなか、かなり大きな事件がここで起こることになる。

 銀時「さて、こんなところで考えてもしょうがねぇ。ちょっくらしょんべんにでもいってこれからどうするか決めっか。」

二人は、休憩室で休んでいる。二人が事件について知ったのは、この休憩室に置いてあるテレビのモニターを見たからだ。

二人がいる場所は、日本時空省の休憩室としては、一番面積の小さい部屋だ。そのため、数少ない宿泊施設がついていない休憩室の一つだ。元々、違う目的で作られた部屋だったものだったのを、無理矢理改装した結果がこの休憩室だ。

そんな場所で、日本時空省を震撼させる事件が起ころうとは、予想もしていなかっただろう。もし、銀時がこの瞬間、トイレに出かけていなければ、更に被害が大きくなっていたかもしれないのだ。