テロ 3

 銀時「どどどどどどどうする?というか、なんでこの人こっから入ってきてんの!?この人なんなの、変質者なの?…それより、ここは早く逃げたほうがいいっ!さて、静かに静かに…」

そのまま銀時は、息を殺してそっと逃げ始める。どうやら、その何者かは銀時のことにまだ気づいてはいなかったようなので、物音を立てなければ無事に逃げられる。そう思っていたことが彼にもあったが現実は非常である。何かは分からないが、音が足元からしたのだ。銀時は、足元をみて音の正体を把握する。残念なことに、何故だかわからないが、足元に落ちてあった紙くずを踏んずけてしまったのだ。

 銀時【ええっ!!ここでなんでこんなもん落ちてんだよぉぉおおお!!!!!!嫌がらせなの、何かの嫌がらせなの?いや、大丈夫だ銀時!このまま落ち着いて逃げ出せればまだ可能性は。】

残念ながらなかった。下げていた頭を上げると、目の前には先ほどの侵入者が立っていたのだ。

 銀時【終わった。すべてが終わった。なんか赤いのこっち向けてるし、メッチャブンブン言ってるし。ああ、なんかやり残したことって俺あったかな…あいつら、元気にしてっかなぁ。なんか、思い残すことはなかったかねぇ。ここで死ぬなら、せめてきれいに死にてぇよなぁ。】

銀時は、何故だかわからないが、直感的にこの後殺される運命にあるのではないかと勝手に思いこみ始める。まだそこまで考えるには早計だが、先ほどのニュースのせいでそう思いこむのも仕方がない。因みに、相手は銀時の様子を見て、戦闘態勢をとっていないことを理由に目的の場所へすぐに移動しようと考え始めていた。が、銀時があることを思い出したことで事態は急変する。

 銀時【あったああああああああああ!!俺の仕事机の下に○○○○隠してたのわすれてたああああ!!!やっべえええ!!あああああああああ!!!そういえばお登勢のババアに借りてた金かえしてねぇぇぇええええ!!】

しかも、それだけではない。他にも、隠していたものや今まで隠ぺいした××とか自分のやらかしてきたことを腐るほど思い出してしまったのだ。そのため、銀時は死ぬことよりも、全力で逃げることを選んだ。