テロ 7
そうだ、それでよいのだわが弟子よ。遠くからその様子を見つめる彼の師は、今までの彼の行動を良きものであると評価していた。だが、その弟子がこれから苦境に立たされていくのも見抜いていた。我々は【シス】。この世にある【フォース】を信仰する者。しかし、それでも限界はある。己を【皇帝】と自称する、黒いローブで全身を覆っている老人はすべて見抜いていた。
老人「しかし、良き時は今の間であろうな。次第に、人も増えてこよう。…その時こそ、余が表舞台に出るときよ。】
状況は、彼の言う通りに動き始める。一対一の時は、確かに圧倒していた男だったが、ここで事態が変わり始めた。異変に気づいた何名かが、彼女に助太刀を始めたのである。
はじめは、時空省に戻ってきたエルリック兄弟と、彼らが連れてきたエクソシストのアレンがエルザの助太刀にやってきたのだ。
エド「ったく、折角爺さんの話を聞いてたらさっそくその敵さんとやらが暴れはじめたみてえだな。しかも、派手にやってくれてんじゃねぇかよ。」
アレン「そうですね。折角話が終わって食事に行こうかと思っていたらこのような大惨事になっているなんて。正直、憤慨ものです。」
アル「そうだよねぇ。アレン君ものすごくお腹がすいているのに急に邪魔が入ったから滅茶苦茶怒ってるよね。」
アレン「そうですよ!そのせいで栄養補助ゼリーしか飲む暇がなかったので、あの謎の人を追っ払ってとっととお昼ご飯にしようと思います。」
そんな会話をしながらも、三人は上手いこと連携を取り、男に一撃を与えることに成功した。
エルザ「おお、助かったぞ三人とも。よし、これで形勢逆転といった所だ。これでいくらかやつに隙ができた。」
彼女は、がら空きになった背中に向けて宙に舞わせている数多の剣を放った。しかし、それでもよけられてしまい、あと一歩のところでよけられてしまった。