再びカルデアにて 7

 山本「それは正直考えにくい。恐らく、21世紀以前の時代の魔術師が召喚し、我々の時代に手引きするものがいる筈。…ようは、敵は二人以上だ!」

 アタランテ「成程、魔術師と未来人が絡んでいるということでいいのか?」

 山本「そういうことになるでしょう。…そう考えないと、こんなことはまず不可能だ。…冬木に行く前に、一仕事やる必要が出てきたな…。ここは、先に一仕事だ!ちょうどいい、すみません、三人ともダヴィンチさんのところへ一緒についてきてくれませんか?おっと、そうそう、藤丸君とマシュちゃんもいいかな?ちょっと珍しいものが見られるかもしれないよ?」

一方当の本人たちは、あることについて話しあっていた。【マシュ・キリエライト】についてである。

 ホームズ「そういえば、何故彼女は再びデミ・サーヴァント化できるようになったのか気にならないかい?」

 ダ・ヴィンチ「そーなんだよねぇ。冬木で再び特異点が発生したところからかなぁ、彼女が再びできちゃうようになったのは。山本君にはまだ言ってなかったけど、彼女、つい最近まで普通の人間状態その者だったから。」

 ホームズ「そう。冬木市というのは本当に不思議なところだ。かの魔術王を語る人物が【人理焼却】を図った際、始めは冬木からだった。それに、聖杯戦争が5次まで行われたのも冬木だということ。…あそこには何かしらの異常が発生しやすいと考えるのが普通だろう。いや、これは全く普通とはいいがたいがね。…おや、どうやら彼らがこっちに戻ってくるようだが、何かあったのな?」

 ダヴィンチ「本当だ。でも、まだこっちに戻ってくるのは早すぎる気がするんだけど。」

ふたりで話し込んでいると、六人が怒涛の勢いでダヴィンチの工房へ入ってくる。ダヴィンチたちは、一体何事があったのかと驚いて六人組に何があったのか説明を求めると、彼らは今現在何が起こっているのかを早口で説明した。何とも今日はいろんなことがこる一日だなぁなどとうそぶくダヴィンチ。そして、これらのことが何か事件解決の手がかりではないかと思うシャーロックホームズ。だがしかし、その二人の天才は、しかと状況を理解した。このようなあわただしい事態を、二人は何度も経験し、そして、解決したからだ。