妖怪退治 序 11

そのまま彼は、案内されたとおりに移動し始める。山本は、彼の存在に気づいて、声をかける

 山本「お?どうやらランサー兄貴が帰ってきたみたいだ。お疲れ様です、何かわかったことはありましたか?」

ランサーは、山本の呼び声がするほうを向き、片目で軽くウインクした。どうやら、何かしら分かったことがあったらしい。そのまま彼は、山本の横に座り、皆に自分が収集した情報をつまびらかにした。

 イリヤ「ふーん。あそこね。でも、あんなところに何か妖怪が出るような原因ってあるのかしら。」

 山本「いや、もしかしたらその辺に昔田んぼとかなかったかな?もしかしたら、この辺もしかしたらここなら海沿いからは少し離れているから、コメを作っていた可能性もある。」

 元就「うん?それはつまりどういうことが言いたいのかな?妖気と田んぼのつながりが今いち見えてこなくてね。」

そのことに関しては、先ほどから話を聞いているだけのキッドも気になっていた。田んぼというのは、ジャパニーズライスを育てるための畑みたいなものだというのは、以前マスターから聞いたことはあった。なんでだろうか?そういえば、日本の怪談話には、水がよく出てくらしいという話を聞いたことがある。水辺には、物の怪というものがよく集まってくるとかいうのを、カルデアの蔵書にあった本に書いてあったのだ。そのことについて、山本に聞いてみたのだが、それはなかなかいい線だ、といわれた

 ビリー「お、いい線いってるんだ!っで、その田んぼにいる妖怪って、いったいどんな奴なんだい?もしかしたら、俺が役に立てる相手かも知れないし、何か対策を立てられるかもしれない。」

だが、山本の顔はなぜか怪訝である。何かまずいことでも言ったのだろうか?確かに、結論から言うと、彼にとっては悲しい話が待ち受けていた。