妖怪退治 中 5

そんな組織があるこの世界やばいと兄弟は内心思ったものの、出来るだけ表情には出さないように心の中で突っ込んだ。ただ、そのおかげで自分たちが錬金術を使えるようになっているのは素直によろこんでいいのだろう。そこだけだが。

 エド「成程、良くわかった。でもよ、それだと、俺たち以外にも超能力使える野郎がいやがるっていう解釈になるぜ。」

 宇和島「勿論その通りだけど、…まぁ世の中の99.999パーセントは凡人だから、そんなことで世の中がひっくり返ることっていうのは無いさ。」

それを聞いて不思議と安心した。まぁそんな大事が無いだけでもいいのではないかと思うようにした兄弟であった。

と、そんなことを話している三人は、もうすぐ15分経過することに気が付いた。

 宇和島「おっと、残念。そろそろ時間だ。では、そろそろ私は仕事に…ん?なんか、あそこに人がいるように見えるけど…あ、あれってもしかして…。」

 エドワード「ああ、あのシルエットは…。あの兄ちゃん、道に迷ってこっちまで来ちまったか…。」

どうやら、山本に同行していたはずの一人が、なぜか時空省に戻ってきてしまったらしい。その男は、響良牙という。

 良牙「あれ、俺はあの人と21世紀にいたはず。なんで25世紀に戻ってきているんだ?」

 因みに、この人がやたら道に迷うのは先ほどの話とは一切関係ない。

さて、話は21世紀に戻る。そこには、ある二人が待ち構えていた。一人は道化風の男で、一人は戦国武将のような恰好をしている。