妖怪退治 中 9

すると、今度はどうだろうか、あたりが急に暗くなり、気付けば目標の地点まで移動しているではないか。あたりには、建築がなかなか進まないのか、やや薄汚れたショベルカーやクレーンがそのまま置いてあり、出来かけの道路が建築途中という状態である。

 山本「ん?どういうことだ?今度は目的の場所まで移動してるだと??一体全体どういうことなんだ?」

先ほどから訳の分からない状況に、三人とも混乱するほかなかった。それにしても、一体全体何が起こっているのか、それは、子の魔導士が仕込んだことであった。

 ケフカ「ケ・フ・カ。…ああ、のどの調子あんま良くねぇなぁ。フン!!フフフフんふんふんふっふふーん。…よし。もういですかいね。」

何やら独り言が聞こえるので、辺りを見渡すと、その建築途中の道路の高架の上で、道化師が鼻歌を歌っていた。

 ビリー「あそこあそこ、どうやら、このことはあいつの仕業ってことでいいのかな?」

 ケフカ「ご名答!!といってもなんも景品でないけどねぇ~。っと、そういや自己紹介がまだだった。私の名前はケフカケフカ・パラッツォ。以後、以後、お見知りおきを。…それと、もう一人紹介したい人がいるんだけど、…どうやら先に聞きたそーな顔してるから先に聞く?」

 ランサー「当然だこの道化野郎!一人でテキトーに話しまくりやがって。テメェ、なんでこの場所に連れてきた。てかさっきの橋は何だったんだ?つーか、てめぇもこの兄ちゃんと敵対してる勢力の一員なのか?」

ランサーの口調も相当なほど強くなる。それもそうだろう。あまりに茶化されているので彼も相当お冠になっているのだ。

 ケフカ「OK、OK。ちゃんと説明すっから、しっかり聞いとけよクーフーリン!!」

なぜであろうか、彼にはランサーの真名がばれてしまっているらしい。これは厄介だ。それは、ランサーの弱点を知っているのも同じだからだ。驚くランサーなぞ気にも留めず、ケフカは説明を始めだした。