妖怪退治 佳境 9

しかし、郭嘉は一体どのような考えで彼らを尾行しようとしたのか?冴羽には理解できないのであった。さて、そんな郭嘉だが、恐らく、起こるならそろそろ【それ】が起こるのではないかと考えていた。その時こそ、一気に彼らと親睦を取るチャンスではないと考えているのであった。

 郭嘉【さて、恐らく、敵が動き出すのはこの辺りかな?】

彼の予想はここで的中する。異変はすぐに現れた。ここで、鬼太郎たちの視点に切り替わる。鬼太郎達は、ここの商店街で買い食いをしながら、情報収集をしているのであった。そして、妖力を感じたり、町の人に聞いたりして、この町がどのようなところなのかがなんとなく見えてくるようになった。

 鬼太郎「いやぁ、最近ここまで元気な商店街も珍しいですね。最近、シャッター通りとかいわれているところも多いですからね。こんなにおいしい鯛焼き売ってますし、おかげで、頭もまわりそうです。…情報も集まりましたし、整理しましょうか。」

 かごめ「そうね。どうやら、この町自体なんだか不思議だなってことは分かったわ。」

 目玉の親父「う~ん、この町は恐らくこの日本でも相当な魔力や妖力といったものが集まりやすい所なのかもしれん。しかも、江戸時代から何やらこの街で行われているという噂話もあるようじゃし、どうやら相当大きなことになっていくかもしれん。」

彼らがこの街できいた話には、とても人間の仕業とは言えないような出来事が多いのだ。10年前には、橋を挟んだ対岸にある【新都】と呼ばれる地域で、原因不明の大火災【冬木の大災害】が起こったり、その災害の前にも、ホテルが爆破される、海の上から何か化け物が現れる、夜中に何者かが暴れまわっているといったことだ。更に、今年の冬は、原因不明のガス漏れや殺人事件なども起きている。…もしかすると、この街は妖怪の巣窟であるかもしれないのだ。

 潮「だとすると、このまちの存在自体かなりヤバくないか?泥田坊だけで終わる感じがしねぇぞ!」