妖怪退治 佳境 14
マダラ「それが理由?…話には聞いてはいるが、それが本当にお前の理由なのか?たったそれだけの話ではさすがにないだろう。」
彼の言うのももっとだろう。本当にそれが第一の理由なら相当なエゴだ。が、流石にそうではないとすぐに否定した。
ゼーナ「冗談よ。あくまで、それは次の目標に向かうための通過点に過ぎない。そう、あの人の目的はそこではないもの。」
マダラ「あの人か…。直にあったことはないが、どのような奴か見てみたいものだ。」
マダラは、モニターを見つめながら、戦いの様子を仮面越しから見つめる。その様子をゼーナが横から何故かじっと見つめる。
マダラ「どうした?俺の顔を見つめ始めて?」
ゼーナ「いや、この場なら仮面外してもいいんじゃないかな~とか思ったりするのよ。」
マダラ「ま、確かにこの場なら構わんか…。隠す必要もあるまい。」
彼は、そのまま仮面を外し、狭い研究室の一角にあるテーブルに置いた。そして、今まで片目しか見えていなかったあたりの様子を、両目でしっかりと見つめる。
マダラ「さて、そろそろあの山本とかいう男もケフカにしてやられるところだろう。だが、あの山本とかいう男は本当に強いのか?」
ゼーナ「えぇ、あの時は彼の魔力をこちらが利用してあの時空穴【タイムホール】を作ったのだけれど、…今はどのくらいあの人の魔力が戻っているのかが問題ね。彼本気出したらかなり凄いから。ん~少なくとも一騎打ちで対決するという話なら…私達の集めた者たちで彼に勝てそうなの何人いるのかしらね…。ま、全盛期のあなたなら彼に勝てるでしょうけど。さて、長話が過ぎたわね。戦いの状況はなかなか面白いことになってるじゃない?あの子たち、あの二人と何とかやりあっているみたいね。」
二人は、これから戦況がどうなるのかを思いながらモニターを再びまじまじと眺めはじめる。二人の見ている先には、奮戦している敵と、その敵が戦いを繰り広げていた。