英雄集結18

 王ドラ「ええっと、なんでそんな人がこんな場所に?そういえば、先ほど藤丸君のことをマスターと呼んでいた気が…どういうことなんでしょうか?」

 キッド「なんなんだろうなぁ…っと、そんなことを言っている場合じゃなかった!!うお、またあの化け物こっち襲ってきた!!!」

 

流暢なことをしている場合ではなかった。巨大化した泥田坊は、再びこちらに向かって襲い始めたのだ。

 ハヤテ「うわあああぁぁぁあああ、又こっちに襲ってきたあああ!!」

このままでは、船が転覆する恐れがある。がしかし、そのような事態にはならずに済む。

 

 宗矩「うむ、このままでは危ういな。…ならば、再びここで斬り捨てるのみであろうな。」

そのまま、柳生宗矩泥田坊に正面から対峙する。普通の人間であれば、だれであろうと恐れて直死すらできないであろう。が、彼はそれを見て、果て果てあれを如何様にして斬って捨てようかと冷静に判断する。ふむ、そこを斬ればよいということか。ならば…

 宗矩「ふむ、そこであるか…」

そのまま、ただ一点のみを見つめ、静かに、只々構えるだけである。して、そこから放たれる剣撃は柳生新陰流の極致である。

 

 宗矩「参る…。わが心は不動。しかして自由にあらねばならぬ。即ち是、無念無想の境地なり。『剣術無双・剣禅一如』」

 

 柳生新陰流の奥義を受けた泥田坊は、今度は再生仕掛けていた手も含め、両手ごと完全に切断されたのであった。