英雄集結36

 藤丸「だめだ、これはいくら何でも大きすぎる。くそ、いくら何でもあれじゃあこちらの戦力でもだめかもしれない!!」

その轟音は、どうやら時空省とカルデアの通信からも聞こえたらしく、両職はが音声のみ繋げていたところ、慌てて映像を急いで繋なげたようだ。そして、もはや怪物と化した泥田坊の姿を見て愕然としていた。

 ダヴィンチ「うわ、これは一体どうなっているんだ?!音声のみが聞こえるようにしてたら騒ぎになっていると思って映像を繋げたらみたら…一体これはどうなっているんだ。いいかい、現場にいるみんなは今からそこから退避するんだ!時空省からも連絡があったけど、見事に同意見だ。急いで逃げないと、大変なことになる!」

 

そのくらい、藤丸たちは危機的状況に陥っていた。いくら何でも、もはや怪獣と呼ぶべき存在となってしまった泥田坊には勝てる見込みが完全になくなっていた。しかも、怪物はもうすでにこちらのすぐ近くまで迫ってきてしまっていた。

 マシュ「どうしましょうマスター。いつの間にあの怪物はもうここまで来てしまっています。ここは私が先輩達の盾となって、あの怪物の動きを…」

 

彼女は、【シールダー】。すなわち【盾】のデミサーヴァント。攻撃を防ぐということならどのサーヴァントにも勝る。…しかし、それはあくまでも彼女がデミサーヴァントとしての姿であるときのみである。そうでなければ、彼女はただ一人の少女でしかないのだ。それは、その妖怪の本能なのかはわからないが、真っ先に彼女のほうへ長い腕を伸ばし、そのまま彼女を押しつぶそうとした。

 

彼女は、もう駄目だと身構えていたが、どうしたことであろうか?突然、怪物の動きが止まったのだ。