逃亡劇、そして復活 22
サイクロプス「え?ちょっとおめぇらどこに行くんだよ!」
魔物D「どこって、どっか!」
プリン「いやそれ答えになってねぇから!敵前逃亡駄目絶対だから!」
と制止しようとしたのだが、悲しいことにいずこかへすっ飛んでいった。仕方なく、残った二人は、目の前にいる人間を見て、それほど強い相手なのか少々興味が湧いてきてしまった。
プリン「う~ん、そんなにあいつ強いのか?確かに、やたら目立つ兜してんなぁとは思うがよ。」
サイクロプス「そうだな。それに、なんか肩からなんかぶら下げてるし。動きずらくねぇのかねあれ?」
事実、本多忠勝はかなり目立つ格好をしている。通称、【鹿角脇立兜】と書いて【かづのわきだてかぶと】と呼ばれる、鹿の角を模した装飾が施された兜に、鎧の上から、巨大な【数珠】を肩から背負って彼は戦場に立っていたという。
忠勝「特に問題はござらぬ。これが拙者の普段故。」
そうか、人間というのは変わっているなと魔物二人は感じたところで、ま、そんなの関係ないかと言わんばかりに早速彼に攻撃を仕掛ようと画策する。プリンは、魔法で遠距離から援護し、サイクロプスは接近戦で戦うという段取りだ。
プリン「そうか、その恰好で問題ないということならこちらから攻撃してもOKだな?じゃ、サイクロプス!あの数珠取ってきて奴の鼻をあかしてやれ!」