逃亡劇、そして復活27

 マダラ「奴らには今生の楽園を与えてやろう。…なに、あとは俺に任せれば問題はない。そうすれば不確定要素は消滅する。永遠にそこで夢を見ておればいいさ。…が、今は立て直しが急務だな。」

 ゼーナ「それは問題ないわ。退却命令はもう出しておいたし…それに、もうすぐ私の手がかの地に到着するはず。そうなれば、退却時間は稼げるわ。ふふふ、どんな展開になるか、楽しみね。」

 

 何故だろうか。この二人、形勢が不利となっている筈なのに、どこか余裕の笑みさえ浮かべている。一体何をもくろんでいるのかは、彼らの胸中のみだ。

 

混沌と化しているアインツベルンの森。その中で、一番山本次官の近くにいる郭嘉一行は、結界が解かれたことに驚きを隠せないでいたが、それは敵対しているフレイザードも同じだった。…そして、その隙をついて、人を殺せない殺人鬼が牙をむき始めた。

 フレイザード「馬鹿な!あの結界は生半可な強度じゃないんだぞ!…ケフカに一体何があったと…」

フレイザード含め、全員が結界があった方角向けて視点が完全にただ一点を見つめていた。が、それがフレイザードに隙を生んだ。

 式【死の線が見えるのなら人間じゃあなくても問題ない。…とっととあいつを片付けてお偉いさん救出と行こうか。】