逃亡劇、そして復活 48

その葉はというと、オーバーソウル阿弥陀丸を用いて、またある時は、シャーマンらしく、森の中にいる幽霊と仲良くなり、彼らと協力しながら敵を撃退していた。

 モンスターA「ええい、あの小僧一人相手になぜここまでやられる?」

 モンスターB「仕方ねぇだろ!あいつ自身の魔力かなんか知らんが、それが俺らに比べて異様に高いし、後なんか幽霊がめっちゃ暴れてるし…。でもあれ何の幽霊だ?なんか召使っぽい感じだが?」

 

モンスターは、そのままその正体に関しては、葉が一番理解していた。彼は、その者たちの魂の空虚さに、自身も虚ろな気持ちになっていった。

 阿弥陀丸「葉殿、この者たちは一体?」

 葉「うん、彼らは僕たち人間に限りなく近いけど、限りなく遠い存在さ。まるで、感情の無い機械かロボットみたいな感じがする。僕たちに協力する理由も、どこかそういったものに近いねぇ。」

その顔は、いつもの緩い笑顔ではなく、どこか感傷的な笑みだった。彼は、この森にいる【ホムンクルス】の強い意志を感じ、彼らの力を【オーバーソウル】を用いて敵を追い払うということにひとまず成功した。

 

 モンスターB「仕方ねぇ!ここは撤退だ!ひけ、ひけぇ!!」

葉は、モンスターを追いかけることなく、そのままオーバーソウルを解除し、疲れたのだろうか、そのまま仰向けになって夜空の星を見上げ始めた。