逃亡劇、そして復活 52

だが、少女を探している暇は一秒もない。すでに、こちらの存在に気づいた魔物が向かってきているのだ。まず、二人では対処できる人数ではないことは間違いない。…と、考えていると、突然魔物たちが大きな悲鳴を上げ始めたのだ。

 葉「ん?一体何が起こったのかな?…あ、誰かが魔物たち相手に戦いを挑んでるみたいだ!」

 阿弥陀丸「左様でございますな。うん?おや、葉殿、あの者たちの格好、あの少女に似ておりませぬか?」

 葉「そうだね。【ということは、僕の思った通りなのかな?】

葉は、彼らの服装や、雰囲気を見て確信した。あの少女は、【彼ら、または彼女たちと同じ者なのだということ】に。となれば、味方がかなり増えたということだ。でもどういうことなのだろう?あれだけの幽霊をこれだけ呼び出すことができたのか?そこまでは葉にもわからないが、これで形勢は多少良くはなったということは事実である。

 

そして、無事に彼らと協力して敵を撃退することができた。葉は、自分たちを助けてくれた彼らにお礼をする。

 葉「いやあ、みんなすごいね。あんなに重たいもの持ってよく敵を倒せるね。」

 男の幽霊「…いえ。生前何もできなかった私たちでも、お嬢様のお役に立てた…。これで、思い残すことはありません…。」