強者相まみえる7

 山本「裏を読まれた感じだねこれ。で、どうして彼らがこんなところに。」

 宇和島「それがですね。司馬懿殿がこの辺りに山本次官の反応があるということで時空間を調査してみたところ、その場所が反応したらしいです。で、このまま時空間を経由して山本次官を救出させようという算段だったそうです。ですが…」

 

宇和島は、すぐ横でへこんでいる司馬懿になんと声をかけてよいのか、いや、声をかけないでそっとしておこうかと思っていた。いつもテンションの高い彼がここまで落ち込んでいるというのは滅多にないことである。

 司馬懿「このような策に落ちるとは…これは今の官職の地位を返上しかねんな…」

 司馬昭「父上、ここであなたが折れたらだめですよ!」

 司馬師「昭の言う通りです父上、せめて、何かしらでもよいので何か逆転の策を考えて…え、もう考えていらっしゃる?ふむ、ふむ。」

息子二人は小声で話す司馬懿の言葉を必死に聞き取り、これからどうするかをしっかり聞き取る。そして、その内容を山本たちに伝え始めた。

 司馬昭「え~、皆さん、よろしいですか。今から父上がおっしゃったことを繰り返しますね。簡単に言うと、山本次官を筆頭に、そちらの何名かを辻谷さんがいる予定通りの場所へ移動させて、残りは時空省が引き取るという作戦らしいです。無事なんとかなればいいんですけどねぇ。」