深淵からの脱出1

山本たちは、間もなく脱出地点という所まで来ていた。各々、何かしら光源を持ち出し、辺りを注意深く観察しながら暗い森を抜けるところまで来た。

 山本「もう少しで脱出地点だ。…みんな、大変迷惑をかけて申し訳なかった。」

 ランサー「いんや、あんたは寧ろ被害者だ。謝るこたぁない。それより、派手に暴れて相当疲れてるだろ?…ていうか、あんた本当に人間かよってときどき思うわ!」

 

ランサーは、以前彼と共闘をしたことがある。その時、山本の暴れっぷりをみて、人間ではなくサーヴァントが暴れているのではないかと勘違いするほどだったそうな。彼のよく知る者である二人のネコ型ロボットも自分たちを助けてくれた時のことを思い出してしみじみしていた。

 

 王ドラ「そうですよねぇ。あんな丁寧口調で頭が低そうな人が戦闘では一切容赦なしといわんばかりですもん。」

 キッド「普段、大人しいような人ほど、めっちゃ強いっていう話はよくあるもんな。格闘家だって、普段はものすごく謙虚って人多いし。」

 かごめ「意外とそうなのよねぇ。私の時代でも、世界チャンピョンのボクサーの人に限って全くそういう風に見えなかったりするし。寧ろ、バラエティでいじられるぐらいなのに。」

 ハヤテ「ほんとに意外ですよねぇ。…やっぱり、本当に強い人は精神的に強いからなのでしょうね。」