全ての始まり5

 山本「これは、…写輪眼!これは一体?」

 王ドラ「ええ、恐らくあの仮面の男の仕業でしょう。どうやら、写輪眼の力を使って操っていたそうらしいです。22世紀のタイムパトロールがこの件について調査していたところ、時を同じくして25世紀の時空省及びタイムパトロールもこの事件を把握したそうです。その時、25世紀の隊員の方が私達のことを知っていたそうでようやく22世紀と連絡が取れました。何だか同じ言葉の繰り返しで申し訳ないですね…。それでも、始めは通信が繋がらなかったので、まず25世紀のタイムパトロール隊員が22世紀まで飛んで行ってそこからなんとかしたそうですが。」

 山本「そういったことが…。って、何だかややこしい話だね本当に。ということは、他にも似たような事件が起こっている可能性があるというわけか。…というより、もうあちらこちらで起こっている筈。…辻谷君の件もそれを邪魔させないようにするための妨害工作か。」

 

二つとも、彼の言う通りである。すでに、21世紀初頭のアメリカでは、存在しないはずの悪魔城が現れたのがその最たるものだ。しかも、ドラキュラの本拠地ではないオーストリアではないのだ。そして、妨害工作という点においては、今回の事件もまさにその一環といえるだろう。敵は、21世紀だけではなく、遥か過去から未来にかけて大規模にかつ同時進行的に行っているのだ。