全ての始まり20

 銀河「さて、本来のカルデアは希臘【ギリシャ】異聞帯を攻略してアトラス院にいるのだったな。それが余計にまずい。我が権能とマダラの力によって偽のカルデアを作り出した。が、かのマスターとサーヴァントは今頃夢の世界で偽のカルデアライフという訳だ。」

 

銀河は右手を宙でスライドさせると、何やら映像機器が現れた。そこに映し出されたのは、夢の世界のカルデアだ。

 銀河「聞こえるかな?偽のダヴィンチよ。」

 偽ダヴィンチ「ああ、聞こえるとも。恐らくもう間もなく彼らが騒動を片付けこちらにやってくる筈さ。偽のロマニも問題なく稼働している。」

 銀河「今のところは何も問題なさそうか。では、次の作戦だ。ひとまず、そこにいるお客人たちは全て敵という認識で構わない。倒してしまっていい。」

 偽ダヴィンチ「了解。作戦通り、こちらの時間で夜に決行だ。彼らが寝たら全てが終わる。」

 銀河「任せた。私はもうすぐ休みに入る。…彼らを仕留めたらあとはすべからく戦争を拡大させる。」

 偽ダヴィンチ「分りました銀河様。後ハオ任セ下サイ。」

 

通信が切れる。再び、その空間には一人の者と広がる宇宙が見えるだけだ。

 銀河「しかし、限定月読というものはすごい。かのマスターが見ている夢を現実化させるといううちはの秘儀。しかも、今回は私の具現化の能力を用いてかのカルデアの両名をアバターとして再現させ、彼らに接触させることに成功できた。夢の中の彼らをそのまま具現化した存在だ。二人とも楽しかろう。」