全ての始まり21

 彼は、己が名を表す銀の渦を見渡しながらどこからともなくシャンパンが入ったグラスを右手に出現させる。そのシャンパンも、恐らくこの星の時間軸では作り出せないような代物だ。何せ、そのシャンパンは、銀河を再現したものとなっているからだ。

 

 銀河「さて、どうやら別グループ同士落ち合えたようだ。後はそのままカルデアへと行けば、そこからは彼らに任せるとしよう。…もしかのジェダイが現れたとしても、今回は特段問題はないとしておこう。彼らには酷だ。…さてさて、この【那由多銀河】、これからの行く末を楽しみにしておこう。…特に、あの次官殿にはな。」

 

那由多銀河。これは彼の名前を日本語表記した場合に過ぎない。時にはグラッシアと名乗ったこともある。少なくとも、彼の名はこの宇宙の銀河、そして多くの物を意味する名前であるという。第一次、そしてこれから起こる第二次時空大戦を引き起こした【神を超越した存在】である。それ以外は謎多き【者】とされる概念を超えた超常である。

 銀河「さて、此度の戦争で私に近づけるのは誰であろうか。…それとも、全滅して終わらないかそれが心配だな。いや、信じよう。知性ある者たちよ。楽しみにしている…。」