欺瞞 7

 山本「…まぁこれで正解だろうなぁ。意外とあっさりしてた」

と、山本は各通路の分岐点で【壱 壱 零 零 零 零 】という順番で進んだ。

 山本「さて、目の前にしまっている扉があるけど正解ならこの扉が開くはず…どうだ?」

山本の予見通り、どことなくピンポーンという電子音が響き渡ると同時に、目の前の扉が開いた。

 山本「よし、開いた。まさか2進数の問題を解かされるとか驚いたよ。」

2進数とは、0と1のみで表す数え方である。われわれ人間普段10進数という数え方を用いているが、それを0と1しか使用せずに表すというものである。要するに、一の位が2を超えた場合、次の位に繰り上がってしまうのである。普通、一の位は9までだが、2進数はそうではないのである。2進数から10進数、または10進数から2進数へ表し方を変える方法があるのだが、調べてみるといいだろう。ひとまず、唐突な数学クイズを出されて困惑してしまったが、まぁ罠の一つでも仕掛けてないとおかしいまでもある。と考えながら扉の先に進んだ。…すると、どうであろうか。そこにあったのはカルデアの中心部ともいえるカルデアスというものが現れた。

 

 山本「うん?確かにこれは地球環境モデルカルデアス。…が、今日見た時と何かが違う。」