欺瞞 9

 山本「と、いうことはだ。こちらのカルデアのほうに来たのは何だ。その、誰か俺を呼んだということか?いや、そしたら 何故こんなところに?さっきの謎解きは一体何だったのか?」

と、一人で考え事をしていると、再び脳裏にノイズのようなものが映し出され、今度は女性の声が響き渡り始める。山本は、頭痛にうなされるが、その声はとめどなく頭の中をかき回し始めた。

 ?「あら、全部私が仕組んだこと。…興味関心という部分においてはあなたは本当にあの時から変わっていないわね。おかげさまで、この真のカルデアに潜り込むことに成功出来て何より。…面倒な計画だったわ。あの藤丸君に私の細胞の一部を漂着させてから半年かしら。」

何故だろう、その声は初めて聴いたはずなのに、以前どこかで聞いたことがあるような気もするのだ。まるでセフィロスと同じように…。セフィロスと同じように?

 

 山本「ああ、そういうことだっていう訳か。ということは何か?今回の事件の首謀者はお前だってことでいいのか?」

山本は、相手の正体に気づいた。相変わらず恐ろしい生物だ。やはり、あの時からセフィロス共々、お互い滅んではいなかったということである。

 山本「いやいや、しかしそれでもわざわざ2進数の問題を解かせて誘導させるって悪趣味すぎるでしょ、高等生命体さん?」