欺瞞 20

 モリアーティ【いやいや、本当にやってのけるとは。彼は本当に人間かね?…まぁ異聞帯には確かにサーヴァントを圧倒するほどの人間もいたにはいた。かのオリュンポスしかり、中国の秦帝国しかり。】

モリアーティの言う通り、確かにこの世界線では、いや、他の世界線でも人外じみた動きを出来る者はいないだろう。が、彼はやり遂げたのだ。

 

 山本【そう。俺はこんなところでミスを犯すわけにはいかない。まだあのセフィロス相手に仇討ちを終えてないのだから。】

破壊したカッターマシーンから離れる為に大きくジャンプする山本。彼の次なる狙いは巴御前を狙うオートマタだ。

 

 巴御前「どうやら、かったーましんとやらを破壊に成功したようですね。…ですが、少々目立ち過ぎたようですね。こちらに向かっておーとまたが大量に押し寄せているようで。」

彼女の言う通り、気づいた時にはいつの間にか現れた大量のオートマタに囲まれてしまった。

 山本は、彼女の周りを囲っているオートマタをどう追い払うかを考える。ここは、宙を舞いながらだが、自分をおとりにする方法が一番いいだろう。敵の戦力を分散させることは大事だからだ。そして導き出されたのが、彼お得意の異世界の魔法をくっつける合体魔法である。