拳を極めし者 21

見事に術中にはまってしまったらしい鬼舞辻は、そのまま別れのあいさつでもして元の世界に帰ろうとする。が、彼の前に誰かが立ちふさがっている。猗窩座だ。いつの間に目を覚ましたのだろうか?その目は、那由多銀河を激しく睨めつけ、唸るような声で彼に一言問う。

 

 猗窩座「おい、お前。豪鬼をどこにやった?」

その彼に対し、銀河は飄々とした雰囲気を漂わせて意中に介さないかのように振る舞う態度をとりながら?

 銀河「おや、お迎えかな?すまないね、君はなかなか…」

と言い終わる前に、何かが彼のほうを通過したようだ。どうやら、猗窩座の技のようで、離れた位置から拳で空気をつくことでそれを衝撃波として飛ばすことができるようだ。すなわち、銀河の頬をかすめたのはどうやらその衝撃波ということだ。猗窩座は、銀河の態度に心底怒り心中のようで、それに対する激しい感情を相手にぶつけたのだ。

 猗窩座「とぼけるな!貴様、まだ勝負はついていない!俺はまだ動ける!あいつもそうだった!それなのに、それなのにだ!お前はあいつをどこかにやりやがった!もう一度連れ戻せ!そうして俺と再び戦わせろ!そして!」

 

と、今度は銀河のほうが手を出した。猗窩座の目の前に、巨大な炎が広がったのだ。