クラウド・ストライフ 16

久方ぶりに登場する魔導士【ゲマ】は、未だに動揺しているようであるケニー達を差し置いて早速魔法をありったけクラウド達にぶっ放す。炎系魔法【メラ】やら氷雪系魔法【ヒャド】やらもうありったけ遠距離から攻撃を開始する。

 

それから十数秒後、クラウド達にその攻撃が届かんとしていた。

 クラウド「ん?何か激しい音がしたような…」

音がした方向を向くと、曲がりくねった山道の木の間から無数の炎やら氷が飛んでくるではないか。

 クラウド「くっ、これは魔法!まさか、新たな追手か!」

クラウドは、急に飛び交ってきたそれらに対してバイクのスピードを緩めず、そのまま華麗なバイクさばきとでもいっておこうか、上手いこと躱すことに成功した。が、そのまま立て続けに第二波がやってくる。

 クラウド「これは、参ったな。四方八方からいろいろ飛んでくる。」

それもそのはず。ゲマは自分の位置を特定させないために、山を下るクラウドの見えないとこから魔法を打っているというのが一つ。そして、ゲマは自分のいる場所が特定されないように、意識して放った魔法をコントロールして東西南北至る所からクラウドを襲うようにしているのだ。

 

 ゲマ「さて、これなら流石に逃げられますまい。かのクラウド・ストライフといえども、これではかなわんでしょうなぁ。」