片翼の天使 8

と、彼女が物憂げに話しかけようとした時、どうやら彼女でも予想だにしていないことが起こる。どうやら冬木側、すなわちから突如凄まじい轟音が響き渡ったのである。

 ジェノバ「なに?せっかく話しかけようと思ったら何かすごい音がしたわね。」

 山本「どうやら、緊急事態が起こったとみていいな。どうやら、相当すさまじいことが映像を見る限り起こっているようだ。というわけでだ、一旦ここは話を区切らせてもらっていいかジェノバ?」

 

クラウド達を映し出していた立体映像は、【正直言ってどういったシステムで彼らを映しているのかわからないのだが】いつしか森の方を映していた。どうやら、アインツベルンの森の方角らしい。

 

 ジェノバ「そうね。話の続きをしたいのだけれども、一応また会う予定があるし、その時まで温存しておこうかしらね。この分身もそろそろ持たないみたいだし?というわけで、また会いましょう人類の希望達。私本体は遠くから見物しておくわね。」

 

と言い残すと、彼女の体はいびつに崩れ、その場には、紫色をしたヘドロのようなものが残っているだけだ。

 

ここまでの状況を見つめる者が二人いた。何処からかテレパシーで話しかけてくるベンと名乗る老人と、クラウドのそばにいながら姿を隠している六道仙人は、爆発の原因をいち早く感じ取っていた。